From:折原 舞流
Sub:今日イザ兄とデートしたよっっ☆(≧▽≦)
やっほー静雄さんっ!
今日の事、新羅さんが静雄さんにも報告した方が良いよ!って言ってたから報告するね!
今日ね、久しぶりにクル姉とイザ兄と私でデートしたんだよ~!
色々な所でお買い物して楽しかったなあ!!イザ兄が見立ててくれたり、私達がイザ兄の格好を見立てたりしてね、本ッ当に楽しかったよ!!
あとねあとね!
今日久しぶりにイザ兄の作ったご飯食べたんだ!
本当はファミレスとかですまそうと思ったんだけど、思い切ってワガママ言ったらいいよって言ってくれたの!
イザ兄ってなんだかんだ言っても私達には甘いんだよね~。
でも私もクル姉もそんなイザ兄がだーい好きっ(≧ヮ≦)
ご飯は相変わらず超美味しかった!(*^^*)イザ兄って性格は残念だけど、顔と料理だけは天下一品だよねー!静雄さんもそう思うでしょ?
あっ、そろそろ幽平さんのドラマが始まっちゃうから、ここで一回切るね!
終わったらまたメールするねっ♪
それじゃあまた後でね~(^0^)ノシ
あ、それと!
私達、付き合ってるのは認めてるけど、結婚はまだ認めてないんだからねっ!!
今までイザ兄の『特別』はずっと私達だけだった。
だった、けど。
今はもうきっと─────
「イ・ザ・兄ーーー!早く早くう!」
「次・・・見・・・(次はここ見る・・・)」
「お前ら・・・・この大量の荷物を持たされてる俺の身にもなってみろ!!」
両手いっぱいに荷物を持つ姿も、そうやって怒鳴るのも、普通の人がするのにはさして珍しくないだろうけど、
イザ兄だと、らしくなさすぎるのか、それはとても異様に見えた。
「今日1日、臨也を好きなように振り回していいよ!」
今朝、新羅さんに電話でそう言われ、急いで舞流を起こして新羅さんの家へ向かい、2人でイザ兄を叩き起こした。
その起こし方は、小さい頃週末の定番だった。
親が仕事で滅多に家に帰ってこないせいで、学校と私達の世話に追われてたイザ兄は、週末はもっと寝ていたかっただろうけど、構って欲しかった私達は、いつもそうやってイザ兄を起こした。
イザ兄は、愚痴を言いながらも起きてくれて、こうやって買い物や公園とかによく連れて行ってくれた。
イザ兄は人格的な問題もあって、周りに親しい人なんていなかった。
けれど、私達はそれで全然良かった。イザ兄の一番近くにいるのが、特別なのが私達だけだって言っているようで、嬉しかったから。
だけど、
「・・・璃、九瑠璃!」
「っ!驚・・・・何?(びっくりした・・・どうしたの?)」
「どうしたはこっちのセリフだっつうの。舞流がお腹すいたって言うから、昼食べに行くぞって言ったんだよ。九瑠璃は食べたいものあるか?」
「・・・・否・・・無・・(ううん、特に無い)」
「そ。じゃあ基本何でも揃ってるファミレスでいっか。」
「さんせー!」
だけど、イザ兄は中学から少しずつ変わっていった。
性格は相変わらずだし、私達の世話を手を抜き始めたとかじゃない。
だけど確実に、何かが変わっていった。
その時はまだなんとなくとしか思わなかったけど、イザ兄が高校生になってから、それはもう決定打だった。
イザ兄の『特別』はもう私達だけじゃない。
それがすごい寂しかった。
でもホンの少しだけ、・・・・・・それが嬉しかったりもした。
「・・・・・・・否。(やっぱり、ヤだ。)」
「九瑠璃?」
「ええ!?急にどうしたのクル姉?」
「兄・・・・飯・・・・(イザ兄が作ったご飯が食べたい)」
「はあああ?嫌だよそんなのめんd」
「わあ!クル姉ナイスアイディアだねそれ!そうだね、イザ兄のご飯にしよ!ねーいいでしょいーざーにーいー」
「願・・・(お願いします・・)」
「・・・・~~~ったく!今日だけだからな!?」
「やったあああ!」
「嬉・・・(やった・・・)」
「ったく・・・・・やっぱりお前等は苦手だよ・・・」
だけど、まだ私達が1番に甘えたいって思うのはイザ兄だから、
私達にもイザ兄以外の『特別』ができるまで、
もうちょっとだけ、甘えさせてね?
やっぱり折原家は小ネタサイズじゃないと無理だ!!
・・・・と書き終わってからそう思いました。
しかも九瑠璃視点とかなんて無謀な事したんだろうか私・・・・!
いやでも折原家は好きなんだ!大好きなんだ!
毎日眺めていたいくらいに好(もう黙ろうか
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