06/12
Sat
2010
折原臨也、16歳。
今日ほど死にたいと思った日は無いと思います。
っていうか何?俺そんなダメっ子なの?
「もー!!なんっで高校生にもなって遠足が山登りってどういうことなの!」
「まあ、そういうな臨也、学校行事なんだから。」
「本当、臨也の言う通りだよ。あーあ、どうして僕今日来ちゃったんだろ。」
「それはドタチンが超怖かったからだよ、新羅・・・」
「あー・・・そうだったね」
「そこ何か言ったか」
「ううん、なんにも!さあ新羅!お互い頑張ろうZE☆」
「そうだね臨也!力合わせて頑張ろうNE☆」
HAHAHA☆と笑いながら俺と新羅は本気で頑張ろうと思いました。
なぜなら昨日のようなドタチンはもう見たくないからです。・・・あれ、作文?
っていうか・・・
「シズちゃん・・・君随分楽しそうだね・・・」
「っていうかもう後半になるのに、全然疲れてないよね・・・」
「俺でも結構キツイのに・・・さすが静雄だな・・・」
「あ?あぁ、まあな!」
(((うわあ、すっごいイキイキしてるー・・・)))
「つうか、本当に体力無ぇんだな臨也君よぉ?」
「む。いいの!俺は体力馬鹿のシズちゃんとちがって頭脳が発達してるからいいの!」
「でもそれに見合った体力が無いんじゃ、手前自身の能力も高が知れてるよなぁ?」
いつもなら、こんな安い挑発なんか物ともしないのに。
たぶん、色々限界だったんだと思う。
俺は簡単にその挑発に乗ってしまった。
「はぁ!?バカにしないでよね!これぐらい俺だって楽勝に登れちゃうよ!!」
「ちょっ、臨也危ないよ!足、限界なのに急に走ったら・・・」
「バカ、臨也!こんな山道で走ったら・・・」
「ぅわっ!」
ズッサ────
「「あーあ、やっぱり。」」
うわ、うわうわうわ!!
挑発に乗って、走り出した途端すっ転ぶとか俺超恥ずかしい!!
新羅もドタチンもそんな事ハモって言わないで!つうか止めるならもっと早く止めてよ!!
「ホラ、臨也。」
「!」
そうだ、問題はこの男だ。うわあ、俺顔上げれない。上げたら絶対この男笑い出す。
どうしよう。どう言い訳しようか。「ふふん、実はワザとコケてやったのさ!」とか?何だそれバカか!!
「何やってんだ。早く乗れ」
は?何だ「乗れ」って・・・
その言葉が気になって顔を上げてみれば、目の前にはシズちゃんの背中。
ん?え、まさか乗れってアレですか、まさか。
「・・・シズちゃん。何してんの。」
「手前をおぶってやろうと思って待機してる状態」
「いやいや、遠慮します。つうか俺ただすっ転んだだけなんで!歩けるんで!大丈夫なんで!」
「何言ってんの臨也!足になんかあったらどうするの!?」
「そうだぞ、臨也。何かあってからじゃ遅いんだから、今は静雄の好意に甘えておけ。」
お前等もか!
あれ、何この空気。まるで拒否してる俺が空気読めないみたいな事になってるけど。
あれ、これ俺が間違ってるの?
「ん、早くしろ臨也。」
「お・・・お願い、します・・・・」
結局、登るだけでなく山を下る時までもおんぶされ(シズちゃんは「家までおぶる」と言い出したが、それはさすがに断った)、下りたら下りたで新羅と病院行く行かないでもめて、ドタチンには調子こいて走った事を怒られた。
そんでもって学校ではしばらく俺は影で『姫』と呼ばれていた・・・・らしい。俺は認めないけどね!!
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