ミカ様に捧げます!遅れてすいません!!><;
静雄←臨也前提、津軽×臨也。ほぼ静雄と同じ性格の演歌歌手の津軽だが臨也に対して初対面で嫌悪感を抱かずむしろ好意を抱く。自分に優しくしてくれる津軽が徐々に好きになる臨也
「あの、すいません。此処に行きたいんすけど、道教えてくれませんか?」
新宿の街中でそう俺に言ってきたのは、
「え・・・・・・?し、ずちゃん!?」
池袋でよく見る顔をした男だった。
「へえ・・・演歌歌手なんだ。」
「歌手、って言ってもデビューしたの最近だけどな。」
「でもCD出してるんだから立派な歌手じゃないか。TVとか雑誌の取材受けてるんでしょ?」
「いや、歌うのは好きなんだが、そういう・・・目立つ事は苦手でよ、そういうのは受けない事にしてるんだ。」
「ふうん・・・ああ、だからCDジャケットも君の姿が無いんだね。」
「まあな。」
まあ、その方が正解だと思うよ。君の為にも、池袋の為にも。
とはさすがに言わないでおいた。
俺に道を聴いてきた津軽(たぶん芸名だろう)という男は、本当に彼に似ていた。
それは目的地に進む度に、ひしひしと感じた。
顔も他人とは思えないほどそっくりだし、金髪だし、同い年だし。
それだけじゃなく、同い年ってことでお互い敬語使わずに話そう、と向こうが言ってから彼が放つ言葉の使い方、言い方、そこから感じる性格、すべてが彼にそっくりだった。
唯一違うとすれば、バーテン服を愛用してる彼とは違い、津軽は綺麗な青色の着物を愛用している所か。
・・・・・・あ、まだあった。
津軽は彼と違って、俺にとても優しく接してくれる。
「ねえ、やっぱり着物が好きって事は、好きな食べ物も渋めなのが好き?」
「いや別にそうわけじゃねえけど。ああ、でもケーキより羊羹の方が好きだな。」
「ぷっ・・・確かにそう比べると渋いけど・・・両方甘味じゃん」
「うっせ。苦い物より甘い物の方が好きなんだよ。」
彼と俺はこんなささいな会話をしない。
「なんだ、じゃあ全然渋くな、わっ!?」
「っと、危ねえな。大丈夫か?」
「う、うん・・・大丈夫。ありがと。」
彼は俺にこんな優しく触れたりしない。
「にしても・・・ぷっ、何もねえ所で躓くとかガキかよ。」
「なっ!うるさいなあ!誰だってこういう事あるでしょ!?」
「よく見て歩こうな臨也君?」
「ムカつく・・・!」
彼は俺にこんな柔らかい笑顔を向けない。
・・・・・・・ダメだなあ、事あるごとに彼と比べるなんて。
そんなの、何にも得しないのに。傷つくだけなのに。
彼とも出会い方が違っていたらもしかしたら、なんてそんな不毛な────────
「お、ここか?」
「えっ?あ、ああ、うん。そうだよ、このビルだね。」
いつの間にか目的地に着いていたようで、眼の前にそのビルが建っていた。
あそこから結構距離があったと思ったんだけど・・・結構あっという間だったな。
「ありがとな。助かった。」
「いいよ、俺も君と話して楽しかったし。帰り道は分かるよね?っていうかすぐそこにバス停あるし。じゃあ、俺はこれで。」
「あ・・・待ってくれ!」
「っ!?」
そのまま立ち去ろうとしたら、津軽に腕を掴まれた。といっても、誰かさんと違って、腕が折れそうなほどの力は込められてなかったけど。
「何?今更ここじゃないとか言わないでよ?」
「いや、場所は合ってる。そうじゃなくて、その、
また、会えないか?」
「・・・・・え?」
「ここに来るまでの間、すげえ楽しかったんだ。」
やめて
「だから、お前ともっと話てえ。」
その声で、その顔で
「臨也の事をもっと知りたいんだ。」
そんな、泣きたくなるような事を。
≪データを受信しました。登録しますか?≫
「バカみたい・・・・」
その優しさに甘えるなんて。
惨めになるのは目に見えてるのに。
だって俺が好きなのは彼じゃないのだから。
だけど
≪はい≫
赤外線で手に入れた番号とアドレスを
俺は削除することが出来なかった。
恋をしたのは、
つ、津臨ああああああ!!(うるせえ)
すいません、津臨大好きすぎて、っていうかもうリクエスト内容が素敵過ぎて爆発してしまいました・・・!
リテイク常時受け付けます!!
リクエストありがとうございました!!
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