明日は晴れがいい。

---

誰も知らない彼と私だけの秘密に


とんでもない展開が訪れた。



「あっ、イザイザーっ！ごめんねー、待った？」
「いや、俺も今来た所だから。悪かったね、急に呼び出して。今日イベントだったのに。」
「いいよー。目当ての本は全部買えたし！あっ、イザイザに頼まれた分もちゃんと買ってきたよ～！」
「本当！？ありがとう狩沢！」

もしゆまっちやドタチンがここに出くわしたら、どう思うんだろうなー、と毎回思う。
まあ、私からは教えるつもりないけど！

目の前にいるイザイザ、もとい新宿の情報屋をやっている折原臨也と私は、一言で言うと友達。
だけど厳密に言うと、イザイザとドタチンみたいなただの友達じゃない。
所謂腐った友達、腐友ね。
いつから、そうなったのかはよく覚えていないけど・・・初めて会ってからわりとすぐだった気がする。
まあ、私が見抜いたのが始まりだけどね！ドタチンの目は誤魔化せても、私の目は誤魔化せないんだから！！

「うわー・・・毎回思うけど、狩沢って本当凄いね！俺が頼んだもの全部買ってきてくれるのはもちろん、何より俺がチェックしてない、俺好みのものまで買ってきてくれるのが凄いよ！」
「ふっふーん♪イザイザの好みなんてもう把握済みだよ！イザイザさー、そろそろイベントデビューしたら？最近じゃ男の人も結構いるよ？」
「しない！職業柄、顔知られてそうだし。」
「ちぇ～」

・・・・とか言いつつ、その気になったら止めるつもりだったけどね。だってまだ2人の秘密にしたいじゃない？
だってイザイザってば、いつもの情報屋の時の笑顔とまるで違うんだもの！
そこはもう少し一人占めしてたいのよね～
BLを語ってる時のイキイキしてる顔とかもう・・・たまらん！
あ、言っておくけど、私の好きは決して恋愛感情じゃないから。あしからず。
あと・・・・まあ私の個人的な事情で、ちょっとね。

あ～、そうやってソワソワしながら袋の隙間から中を覗き見る姿も可愛・・・・あれ？
いつもは覗いて、すごく嬉しそうな顔してくれるのに、ため息なんかついてる・・・っていうか何か元気なさそう・・・？

「イザイザ・・？もしかして今回、私ハズした・・・？」
「えっ、あっ、ううん！違うんだ！それは絶対無い！そういう訳じゃなくって・・・」

何か言い辛そう・・・・ふむ。確かにさっき覗いたホンの一瞬嬉しそうな顔をしたから、コレが原因じゃあないみたいね・・・・・あれ、そういえばいつもは戦利品渡すのってイベントの次の日以降なのに、今日は初めてイベント終わってすぐ呼び出されたな・・・しかもいつもはイザイザの家に行って存分に感想を聞いてもらうのに、今日集まったのはごく普通のカフェ・・・ってことは、そういう話をしに来たわけじゃなくって・・・えー、なんか良い予感全然しないんだけど！！

「あのね、狩沢・・・どうしよう狩沢。おれもう腐男子じゃないかもしれない・・・」
「へっ・・・・・ええええええ！？」

がつんと頭を殴られたような衝撃。
ってよく二次元での表現に用いられてるけど、本当にあるんだこんな事・・・いやいやいや、そんな事より、

「えっ、いっイザイザ、その・・・私とそういう話するのもう嫌になっちゃった？」
「えっ、いや違う！それはない！狩沢とそういう話をするのもすごく楽しいし、買ってきてもらった本もすごい楽しみだし！」
「・・・・・・・・・・・あれ？ねえそれ立派な腐男子じゃないの？」

私と話す内容も、その本の内容も確か・・・とか考えるまでもなく、全部BLだし。っていうかそれしかないし。
それが好きって・・・それ別に今までと変わって無いよね？通常運転だよね？

「えと、それはそうなんだけど、その・・・・だってね、今１番大好きなCPが急に萌え無なくなっちゃんだよ！？本当急に！それってそういう事なんじゃないの！？」
「！う、うーん・・・それは確かにそうよね・・・」
「でしょう！？」

確かに、他ジャンルに興味がわいたり、リアルが忙しいとかで創作意欲が無くなるとかはよく聞くけど、大好きだったCPが急に萎えるとかあんま聞かないよねえ・・・

・・・・・・あれ、今、イザイザが、１番好きなCP、って

「えーっと、あのね、イザイザ。その・・・それってCPだと萌えないんだよね？じ、じゃあ単体は？」
「単体・・・・う、ん・・・好・・・・じゃない萌え！萌える！！」

・・・・・やだ、ちょっと。何その顔。何その真っ赤な顔。何その必死な否定。ダメ！もう少し耐えるのよ私。

「じゃあ！じゃあ、ね？CPは萌えないって言ってたけど、それって、具体的にどういう感じ？」
「具体的に・・・？その・・・誰かとイチャイチャするって考えだだけで胸がギューって痛くなる、感じ・・・？」
「・・・・・・・・・」
「ご、ごめん狩沢、これ全然具体的じゃないよね。むしろ抽象的だよね。」
「ううん！大丈夫！十分伝わった！本当分かりやすく伝わった！ありがとう！！」

イザイザは二次元も好きだけど、最近特にハマってるのが三次元。
それも、イザイザの身近な彼を中心として妄想するのが好きらしい。
その彼を誰かとイチャつかせるのが嫌だって思うって事は・・・・

どうしよう。どうしようどうしよう！これはマジで

は　げ　る

「イザイザ！」
「なっ、何！？」
「ごめん！やっぱりよく分からない！から！本人に会いに行こう！」
「ええ！？やっ、やだやだ！そんな急っ、～～～ヤダよ！」
「大丈夫！面と会うわけじゃないから！遠くから見るだけだから！見るだけなら、イザイザも会いたいでしょう？」
「そ、れは・・・・・そうだけど。」
「でしょう！？じゃあ行こ・・・あ、ちょっと待ってて！ちょっとお手洗い行ってくるから！絶対待っててよ！？」
「う、うん・・・・」

どうしよう、イザイザに顔がニヤニヤしてたのバレてなかったかな？
バレたら全部台無しになっちゃうからね・・・は！そうだ戻る前に報告しておこう！

＠ x1313_love　【速報】イザイザに進展あり。どうしよう、はげそう＾////＾
＠ ************　マジですか！ちょ、それkwsk
＠ ■■■_■■■　くぁwせdftgyふじこlp
＠ ＋＋＋＋＋ wktk!!!
＠・・・・
＠・・・・
・・・

やっぱり皆反応早いwさすがイザイザクラスタ！
ごめんねイザイザ・・・私イザイザには内緒にしてんだけど、っていうかバラすつもりも毛頭無いんだけど、
私、サークルで本出しちゃうほどの臨也受け推しなんだよね！
もちろん、イザイザは情報屋だから、ばれ無いようそれもう厳重にやってるんだけどさ！会員制にしたりとか、ツイッターも鍵つけてるし。
そんな、私に、そんな、告白、と、か

あああああああ！！やばいマジで落ち着いて私いいいいいい！！


「ごめんねイザイザ！待った！？」
「いや、大丈夫・・・ねえ、狩沢こそ大丈夫？なんか息切れしてるけど？具合悪い？」
「大丈夫！本ッ当大丈夫！だから行こう！？」
「う、うん・・・・」

待ってて、イザイザクラスタ！
私、死ぬ気で私達の今日のおかず取ってくるわ！！

私はイザイザの手を取って、目的の場所へ向かった。


向かった場所は・・・・？

→ワゴン
→来良学園
→路地裏

---

これ以上は無　理　！（投げた）
しかもこれ腐男子要素そんな無いよね・・・・本当すみません。
あとついった感がまるで無いですよね・・・何これいつも以上に反省にまみれてる！
あ、ちなみに狩沢さんは臨也さんが腐男子って事は伏せてますよもちろん＾＾