明日は晴れがいい。

toro様に捧げます！
芸能人臨也って・・・すごく滾ります・・・

一般人静雄×芸能人臨也

 

それは 偶然 だった。

普段は昼間と違い、喧嘩をよく売られるから深夜に街中を歩かない。
けどその日はトムさんに飲みに誘われて、帰りが遅くなった。

普段は用がなければ真っ直ぐ家に帰る。・・・・理由は同じだ。
けどその日はいい感じに酔っていたから、少し遠回りして帰ろうと思った。

だからそこに居合わせたのも偶然だった。

「離してください！」
「いいじゃん、もう仕事ないんでしょ？ちょっとでいいから俺等と遊ぼうぜ？」
「そうそう！それにもう夜中だからバレないって！」
「ちょっ・・・嫌だっていってるだろ！もういい加減離せ！しつこい！」
「んだあ？ちょっと売れてるからっていい気になりやがって！」

・・・・うわ、殴りてえ。
そう思った時には、
 

「おい」

「あぁ？じゃますｎ・・・おぶっ！？」

もう殴っていた。

「おい、手前、何す・・・・へ、平和島静雄・・・・・」
「人が良い気分をブっ壊したんだから、殴られても文句は言えねえよなぁ？」
「ひっ・・・おっ、おい行くぞ！」
「ちくしょう、覚えてろ！」

 
うわ、ダセエ。今時そんな捨て台詞吐く奴いんのかよ。
・・・・あ、そういえば。

「おい、大丈夫・・・・」
「あ、すいません！ありがとうござ・・・・」
 
びっくり、した。

ほっせえけど、背丈とか声からして男だと思ったけど。
でもそんな事どうでもよくなるくらいに・・・

 

「・・・あっ！あのっ、本当にありがとうございました！」
「！い、いや、あの、大丈夫でしたか？」
「はい！おかげさまで！じゃあ、失礼します！！」
「あ！ちょっ・・・・チッ」

くそ、またやった。
助けたつもりが、その人さえも怖がらせてしまうことは昔からよくあった。慣れていたはずだった。
なのに・・・逃げられたことにいつもよりショック受けてるとかなんなんだよ俺。
そしてそれ以上にまた会えたらいいとか思ってる俺マジありえねえ。

しかしそれは次の朝すぐ叶った。

『今日のゲストは俳優の折原臨也さんでーす！』
『おはようございます！』
「！！？」

・・・・テレビの画面上でだが。

それから、トムさんとかセルティとか幽とかにさりげなく聞いてみたら、その『折原臨也』という人は、幽並に有名らしく、逆に今まで知らなかった俺に驚いていた。

そうか。じゃあ、尚更もう会えねえって話だよな。
・・・・少しだけでもいいから話してみたかったんだが。
だって、初めてだったんだ。助けた後にああやって目を見て「ありがとう」なんて言われたの。
初めてなんだ。こんなに人に会いたいと思ったのは。まあ、無理な話だと分かってるけど。


それが、まさか

『もしもし、兄さん？突然なんだけど、今日の夜暇？』
「あ？おお。大丈夫だけど。どうした？」
『うん、ちょっと会わせたい人がいるんだ。』
「え、何だお前、彼女でも出来たのか？」
『ううん、そんなんじゃないよ。まあ、会えばわかるよ。』
「？おう。」




「あのっ、この間は本当にありがとうございました！助けてくださったのに、まともにあいさつもしないで行っちゃってすいませんでした・・・」
「お、りはら・・・いざや・・・」
「えっ！俺、じゃない僕のこと知っててくれたんですね！嬉しいです！！」

幽のおかげといはいえ、また会うことができて
しかも

「似てる、っていうだけで、言うの迷ったんだけど、思い切って幽君に相談して良かった！・・・・ちゃんとお礼してなかったっていうのも、もちろんあったんですけど・・・・本当はもう一回会いたいなあって思ってて・・・」
「あ、お、俺も！思ってました！！」
「ホント！？うわあ・・・嬉しい・・・です！」

向こうも会いたがってくれたとか、
もうこれは

「１回会っただけでお互い会いたくなるとか・・・なんか運命の人みたいですね！」
「！そ、うですね」

それしか考えらんねえだろ！！



その後、付き合い始めた途端、俺の本性がバレたり、向こうの本性を見破ったりして喧嘩が絶えなくなるんだが
・・・それはまた別の話。
まあ、喧嘩が増えたからって、お互い別れる気はいまだにないけどな！